保護者の皆様へ
BtBをスタートした目的は、単に英語ができる生徒を育てることではなく、生徒たちの未来をサポートをすることです。英語力を鍛えることは言うまでもありませんが、その中で社会とはどんなものか、生徒たちが将来どうなりたいのか、そのために何をすればいいのかなど、英語以外の話も時間の許す限りしていきたいと思っています。
今の子供たちにとって本当に必要な教育とは何なのか。BtBの考える教育理念、それを実現するための教育手段、そして教育内容について説明します。
教育理念(Why)は、最終的にどのように成長してほしいかという最も大切で教育の土台となるテーマです。
BtBでは、自分で山をつくり自分で乗り越えて行けるようになってほしいと思っています。
かつては普通の生活をするためにいくつも山があり、それを乗り越えなければ食べることもできない時代でしたので、とてもわかりやすい目標「食べられるようになる事が幸せである」がありました。その後は右肩上がりの高度経済成長の真っ只中で、世間一般的には、良い高校⇒良い大学⇒良い会社⇒高収入⇒大量消費が幸せであり目標で、とにかく勉強して良い高校・良い大学へ行けば半ば自動的に目標は達成されるものだと考えられていた時代でした。そして現在、確かに食べられてそれなりの生活ができるようになったのですが、「失われた30年」という言葉があるように、様々な業界や企業が生き残りをかけて再構築を繰り返しています。また自殺者数も交通事故死者数の6倍以上にもなっていて、今は「幸せとは何か」という問いに対する答えが個々に異なる「多様化の時代」と言えると思います。
そのような多様化の時代では、目標を自分で設定し、自分で達成する事ができる大人になる必要があると考えています。
目標を自分で設定し、自分で達成する事ができるようになるには、どういう訓練が必要になってくるでしょうか、それが教育手段(HowTo)です。
BtBでは必要以上に教えません、解を導くのは生徒たちです。どんどん問いかけて、自ら答えを出せるようにしていきます。こういう場合はこう、これはこうという様に答えを教える方法は教える側も教わる側も一時的には楽ですが、子供たちには何の成長ももたらさず結果的に苦労します。BtBでは、成長するための50点は100点ですが、成長しない100点は0点だと思っています。小学生で小さな目標設定から訓練を始め、高校生で自ら目標設定し、自らそれを乗り越えていくことができる状態になってもらうことがBtBの目指す姿です。
解を導くためには基礎となる知識が必要で、その知識と知識の習得方法が教育内容(What)です。
そこで重要となるテキストや参考書ですが、最近は○○式、△△型といった名前がつき非常に種類も豊富、供給過多でツール(道具)ばかりが立派になっています。しかし、BtBでは絶対的な信頼を要する参考書や辞書には、定番と言われるものを中心に、一時利用に終わらず成長とともに使い込んで行くことができるものを選定します。長く定番であり続ける理由は一番シンプルで情報に偏りがないからで、重要な基本がしっかり書かれており繰り返し読み込むのに適しています。何度も繰り返して読み込み、ボロボロになるまで使って覚えた事はその後も忘れにくく、自分の努力が詰まっているのでもったいなくて捨てられない、そういうモノが理想です。
どんなに立派な専門教育を施しても当人の意識に勝るものはありません。周りがどれほど強く望んでも当の本人にその気がない時には、高価な教材や教育システムにいくらお金をかけてどれだけ時間を費やしても身につくことがほとんどなく、無駄に終わってしまう状況をこれまで多く目にしてきました。その一方で、どんなに忙しくても自分で勉強時間を作り出し、独学でどんどん吸収していく人も見てきました。両者の間に一つだけ明らかに違う事があります、それは能力ではなく目的意識です。目的意識こそが全てと言っても過言ではありません。
どんな目的でも、目的の目的を考えていくと将来に行き着きます。子供たちには普段、大人から実社会の話を聞く機会はどの程度あるでしょうか。親子のコミュニケーションを除けば、その機会は皆無に近いのではないでしょうか。学校や一般の塾の先生のほとんどは恐らく、周りの環境からして実社会の話をすることはほとんどないでしょう。なぜなら基礎学習では、価値は普遍で問題に対する答えは決まっていなければ困るからです。確かに小学校では目的よりも、知識ベースとなる基礎学習は優先されるべきかも知れません、しかし高校生になっても小学生と同じような感覚で勉強していると、仮に難易度の高い大学や大企業に行けたとしてもそのツケが回ってきて大きな苦労を伴います。知識はとても大切なツール(道具)ですがツール以上のものには成れません、ツールよりも大切なものがあるという感覚、つまり「何を知っているか」「どうやるのか」ではなく「何のためにやるのか」を自分の中に持つ感覚をつかんでほしいのです。HowToやWhatのレンガをどんどん上に積む前に、横にWhyのレンガを置かなければいつの日か積み上げたレンガは倒れてしまいます。
将来、多くの子供たちが体験する実社会では答えの決まっていることなどほとんどなく、激しい競争の中で変化に適応し続けなければなりません。そういう環境では、自ら変化を感じて適切な目標を設定できなければ、進むべき道は見えて来ません。道が見えて来なければ、その結果としてどこにも到着しません。しかし、そうならないための訓練はいつでも始めることができます。BtBには大手予備校のような高価な教育システムはありません(さほど重要ではなく、高額な授業料の元になるので置いていないというのが真意です)が、学習する者の意識を高めて目標設定⇒達成する一連のサイクルを身に着けるためのノウハウを十分に蓄えています。こういう訓練は、どのような道に進むにせよ必ず将来の糧になります。
子供たちはこの時代の中で、自分たちの未来という正解のない難問に挑んでいかなければなりません。それはとても時間がかかり、また成長とともに変化していくことでしょう。だからこそ少しでも早く自分はどうなりたいのかということを自ら考え始めるように、多くの正しい情報を大人が与えて動機付けをしてあげる事がとても大切です。BtBでは小学生から高校生までを対象としています。週に数時間とは言え、彼らが価値観を形成していく時期にその貴重な時間を共有するのですから、将来の幸せを願う保護者様と我々が相互信頼の下に協力する事は非常に大切であると考えています。
以上、いろいろと英語教育以外の事を申しましたが、同じ子供を持つ親としても、教育の軸足は常に”子供たちの未来”に置きたいと思っております。最後になりましたが、これまでの職務経験を基に英語教育を通じて、社会とはどんなものか、将来どうなりたいのか、そのために何をすればいいのかなど、英語以外の話も時間の許す限りしていきたいと思っています。
生徒たちの未来のためのサポートができれば幸いです。
BtB代表 大石昌彦